第15話 眠りの館へ (1/2)

気絶したのか眠ってしまったのか、目を開けると傍に奥安の姿はなく、縛られていた縄も外されていた。

身体のあちこちに、体液が付着して乾いたような跡がある。

夜
(c) Shutterstock.com

手で払うと粉のように剥がれ落ちた。

早くこの場から逃げ出さなくては……。身体を起こすと、下腹部がズキズキと痛んだ。

処女を失った時の、あの切ない感覚が蘇るが、そんな良いものではないとすぐに思い直す。

香織は息を潜めて服を着込み、部屋から出た。

自分の身体には、まだ催眠が残っている。

いつ発動するか分からない恐怖を感じながら、タクシーを拾い家へと向かう。

その途中でJに電話を入れた。

「おお? どうした? 何かあったか?」

白々しい言い方だ。

「どういうこと? 私の催眠が解けていないって」

「ええ? 何のことだかさっぱり……」

「とぼけないでよ! 私を売ったんでしょう? 三十万円で」

「くっくっくっ……」

「なに笑ってんのよ!」

「お前の身体が三十万だぞ。凄いじゃないか。まだまだ捨てたもんじゃないな」

「ふざけないでよ! 早くこの催眠を解いてちょうだい!」

 
 
 

この連載: パーティーが終わる頃には

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